「デジタル生活ノート」が生まれたきっかけは、、「いじめ」や「子どもの自殺」など、目に見えて増加傾向にある深刻な社会課題に対して、問題が起こる前に、大人たちが小さなSOSサインに気づき、対応できたらという想いからでした。

アプリのキャラクターである「ふぅーにゃん」は、飛行艇に乗って子どもたちを見守るネコちゃんです。
学校や集団の中で生きづらさを感じている子どもたちが、「ふぅー」とひと息ついてリラックスできるように——、そんな願いを込めた、やさしく寄り添う存在です。
昔は「ため息をつくと運が逃げる」とよく言われていました。私自身も、子どもの頃にため息をついて母に注意されたことを覚えています。でも今では、ヨガの呼吸法にもあるように、「ふぅー」と息を吐くことはリラックス効果があるとされています。、ストレスの多い現代社会において、「ふぅー」とひと息つくことは、とても大切なことだと感じています。
こうした想いの背景には、私たちの会社が長年、学校現場でICT支援に取り組んできた経験があります。
2013年から、都内A区の小中学校にICT支援員・ICTコーディネーターを派遣し、ICT活用のサポートを行ってきました。その中で、「夏休み明けに子どもの自殺が増える」ということをニュースで知り、「ICTで、何か子どもたちの力になれないだろうか?」と考えるようになりました。長い夏休みの間にも、子どもが「誰かに見守られている」と感じられるような仕組みを作りたい。そんな想いが、「みまもりふぅーにゃん」開発のきっかけとなりました。
その流れで、「みまもりふぅーにゃん」の開発は2014年9月にスタートしました。ですが当時はまだ、「見守りアプリ」という考え方が学校現場には浸透しておらず、導入に向けて多くの障壁がありました。
・前例がないことによる導入却下
・個人情報漏えいへの懸念
・「アプリで問題が可視化され、先生の負担が増えるのでは」という不安
・校務か教務か、責任の所在が不明確といった運用上の課題 など…
「チーム学校で子どもを見守ろう」「いじめの早期発見・早期対応」を掲げて提案書を作成し、プレゼンを何度も行いましたが、理解を得ることはできませんでした。今振り返ると「時期尚早だった」と感じています。
数年の空白期間を経て、コロナ禍が学校現場を一変させました。
・毎日の体調記録の必要性
・欠席・休校時の連絡のオンライン化
・1人1台端末の整備
・セキュリティ強化(シングルサインオン対応)
こうした環境整備が進んだことで、「みまもりふぅーにゃん」は「デジタル生活ノート」として再始動し、ようやく「見守りアプリ」が受け入れられる時代がやってきたのです。
2023年には、子どもの自殺者数が過去最多を記録しました。国や支援団体は「困ったときは相談してほしい」と積極的に呼びかけています。しかし実際には、「誰に話せばいいかわからない」「自分の気持ちを言葉にできない」という子どもたちもたくさんいます。
大人でも、誰かに悩みを話すことで気持ちが楽になることがあります。子どもたちにも、普段から気軽に自分のことを話したり、悩みを相談できる「場」が必要だと思います。
「みまもりふぅーにゃん」が、子どもたちにとって気軽に“自分のことを話せる場”になれたらと願っています。
- 所属名
- 株式会社アクティブブレインズ
- お名前
- 代表取締役 平山 喬恵
- 保有資格
- 国家キャリアコンサルタント/二等無人航空機操縦士
- プロフィール
- https://active-brains.co.jp/company/greeting/